VZEditor/Manual/CHAP09.md
Yoshihiko Hyodo 78a0037946 modify manual
2024-11-20 16:19:42 +09:00

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第9章 各機種板について

. マルチ機種対応

VZのマスターディスクには、以下の各機種版の「VZ???.COM」が入っており、インストール時に動作マシンを判定し、対応するコマンドをコピーします。

【98フォーマット・ディスク】
   ・PC-9801版     VZ.COM
   ・J-3100 版     ¥J31¥VZJ31.COM

【IBMフォーマット・ディスク】
   ・DOSV版     VZIBM.COM, VZIBMJ.COM
   ・AX版       ¥AX¥VZAX.COM
   ・PS55版     ¥PS55¥VZ55.COM
   ・英語モード専用版 ¥US¥VZUS.COM

この章では、PC-9801版とDOSV版について、それぞれの特長的な機能を説明します。それ以外の機種については、各機種版のオンライン・ドキュメントをご覧ください。

. PC-9801版

PC-9801版には、次のような特長があります。

  • スムーススクロール機能
  • バックスラッシュの表示機能
  • 新JIS罫線文字の表示機能
  • [CTRL]+テンキーによる全角記号入力機能
  • 26行以上のテキスト画面に対応

■ スムーススクロール機能

 ドット単位でテキスト画面をなめらかにスクロールする機能です。ハイレゾモードではドット単位のスクロールはできません。

■ バックスラッシュの表示機能

半角の「¥」を「」で表示します。VZ動作中のDOSの出力も「」で表示します。オプションDbで設定します。

Db-		¥文字の表示

■ 新JIS罫線文字の表示機能

NECのPC-98シリーズは、漢字コードがJIS78旧JISであるため、新JISの罫線文字が表示できません。オプションDgを「+」にすると、新JIS罫線文字を98罫線文字に変換して表示します。

Dg+		新JIS罫線の表示

EPSONの98互換機は新JISフォントを表示できますので、このオプションは必要ありません。

■ [CTRL]+[テンキー]による全角記号入力機能

[CTRL]+[テンキー]または[GRPH]+[テンキー]で、全角文字を入力できます。「4.8 その他のコマンド」をご覧ください。

■ 26行以上のテキスト画面に対応

本製品にも含まれる「30BIOS.COM」などを使った、26行以上のテキスト画面に対応しています。「30BIOS.COM」の場合は、最大の行数を自動的に取得しますので、特に設定は必要ありません。その他のソフトをお使いの場合は、オプションLCで最大行数を指定してください。この場合、「行間空きモード」で起動することはできません。

次に、98版に関する主な特記事項をあげます。

■ 行間空きモード

 オプションLCの意味が代わりました。編集時の行数ではなく、「行間空けモード」 を指定します。

LC-		編集時の行間空きモードの指定
 	-	DOSの画面モードのまま
 	+	編集画面で行間空けモードを切り替える
 	20	編集画面で行間空けモードにする
 	25	編集画面で行間詰めモードにする

■ [CTRL]+[f・n]キー

編集モードでは、DOSの[CTRL]+[f・n]キーの機能をマスクしています。オプションFKを「+」にすれば、[CTRL]+[f・n]キー、および[vf・1][vf・5]のキーをVZで利用できます。

■ 裏グラフィックVRAMの利用

Ver1.6では、裏グラフィックVRAMをワークに利用するオプションGVは、廃止しました。
 NEC版「EMM386.SYS」には、ーマルモード時に、グラフィックVRAMの「B0000h」にEMSのページフレームを割り当てる機能があります。従来版ではこれに対応していましたが、Ver1.6は対応しません。

■ FEPの自動制御

ATOK678VJEβ、松茸、WXII、MS漢字API対応のFEPを自動制御できます。

. DOSV版

DOSV版には、次のような特長があります。

  • 日本語、英語両モード対応
  • V-Text対応
  • シャドウ付きポップアップ・ウインドウ
  • 日本語モード時のカーソルのブリンク、全角表示機能
  • アナログパレット機能
  • [Ctrl]、[Alt]のキーコンビネーションの拡張

■ 日本語、英語両モード対応

DOSV版VZは、日本語、英語、両モードで動作します。常駐したままでの「CHEV」コマンドによるモードの切り替えも可能です。ただし。「VZIBMJ.COM」は、メッセージが日本語になっていますので、英語モードではメッセージが読めません。両モードで使う場合は、「VZIBM.COM」をお使いください。

■ V-Text対応

V-Textに対応しています。
 ・横文字数は80255、縦行数は2550。
 ・縦行数が50を越える場合は、オプションLCに最大行数を設定してください。
 編集モードでV-Textモードにしたい場合は、オプションVMにV-Textのビデオモードを設定してください。VM0の場合は、画面モードは切り替えません。

VM$70		編集時のスクリーンモード

■ シャドウ付きポップアップ・ウインドウ

 ポップアップ・ウインドウを立体的に美しく見せるために、影をつけました。

■ 日本語モード時のカーソルのブリンク、全角表示機能

DOSVにはカーソルのこれらの表示機能はありませんので、VZ側で対応しました。全角表示は、文字カラーの反転で実現しているため、ブロックカーソル以外は対応できません。

■ アナログパレット機能

テキストカラー16色を、64色のアナログパレットから選べます。標準設定では、バックグラウンドを暗い青に、FEPのガイドラインで使われる茶色を黄色に設定しています。パレットの初期値は、DEFファイルに記述してあります。

* E その他
12	"$(00,08,02,0B,04,05,06,07,38,09,3A,3B,3C,3D,3E,3F)"

この部分をコメントとすれば、パレットは変更されません。
 「PALET.DEF」を使うと、画面上でパレットを変更できます。[Shift]+[F11]の「外部マクロメニュー」で呼び出してください。
 DEFファイルの上記の箇所にカーソルを置いた状態でマクロを実行し、[Ins]を押すと、パレットの設定をテキストに挿入します。

■ Ctrl]、[Alt]のキーコンビネーションの拡張

DOSV版では、次の4つを除く全ての[Ctrl]+[特殊キー]、[Alt]+[特殊キー]の入力が可能です。

   [Ctrl]+[Esc]  [Alt]+[¥]  [Alt]+[^]  [Alt]+[_]

これを利用して、カット&ペースコマンドを次のキーで操作できます。

キー 機能
[Alt]+[Del] 行・ブロック削除
[Alt]+[Ins] 行・ブロック挿入
[Shift]+[Alt]+[Del] 行・ブロック記憶
[Shift]+[Alt]+[Ins] 行・ブロック複写

 次のキーは、印字されたキーとは異なるキーで入力します。

   [Ctrl]+[@] → [Ctrl]+[2]
   [Ctrl]+[^] → [Ctrl]+[6]
   [Ctrl]+[_] → [Ctrl]+[-]

次に、DOSV版に関する主な特記事項をあげます。

■ スクロール時の画面上下のぶれ

DOSVの標準「$DISP.SYS」では、スクロールの際にハードウェアスクロール画面の表示アドレスを変えるを行なうため、スクロールしない画面の上下がぶれてしまいます。この時、オプション***Dg***を設定すると、多少ぶれが軽減される場合があります。この機能は、横80文字のハードスクロール上方向時のみ有効です。

Dg+		最上行の"ぶれ"の軽減

市販のWindowsアクセラレータ対応のディスプレイドライバを使用すれば、この現象は起きません。

■ 画面の行数

日本語モードでは、画面最下行を常にFEPガイド行としてリザーブしているため、編集画面は98版より1行少なくなっています。オプションLCを「0」とすると、最下行にファンクションキーを表示し、編集画面が1行増えます。ただしこの時FEPをオンすると、FEPのガイドラインがファンクションキーと重なって表示されます。通常は***LC***のままでお使い下さい。

LC+		;日本語モード時の最下行の予約

■ 画面の行数

「ANSI.SYS」は、必ず組み込んでください。さもないと、非常駐モードでVZから子プロセスを実行した時、DOSの文字が黄色になってしまいます。

■ FEPの自動制御

IAS、およびMS漢字API対応のFEPを自動制御できます。