VZEditor/VZ-PC98/30BIOS/30BIOS.DOC
Yoshihiko Hyodo 6f06b9514a first commit
2024-11-18 22:21:26 +09:00

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30行BIOS 「30行計画」を統合・拡張する
--- Copyright(C) lucifer 1993 ---
Document for Version 1.11
written by walker
「30行計画」……PC-9801ーマルモードのテキスト表示を標準の
25行から30行まで拡張する
30行BIOSは、「30行計画」で使われる複数のプログラム類を統合、
仕様を拡張させた常駐型プログラム(TSR)です。この30行BIOSを使
えば、複雑な設定を考えることなく簡単にテキスト行数を拡張でき
ます。
本プログラムの持つ特徴を以下にまとめておきます。
・30行だけでなく、自由な行数で表示可能
 (ディスプレイの性能の限界まで拡張できます)
・行間の空いた表示(行間空きモード)をサポート
 (行間空きモードでも自由な n行表示が可能です)
・アプリケーションが、30行BIOSを制御できるAPI(拡張CRT-BIOS)
 を装備
今回のバージョンアップで新しく加わった機能を述べておきます。
・行間空きモード時の、行間ドット数を任意に変更可能
 (この機能に合わせてAPI部分も拡張)
・CRTモジュール作成ツール「MKMODULE.COM」の機能強化
・30BIOS.INIで、オプションやGDCパラメータ等の指定が可能
1. 経緯
「30行計画」は、「あそこ方面」というBBSで開発され、主にパソ
コン通信上で配布されてきました。たった5行といっても、エディ
タやワープロなどでは、かなり違って見えてきます。
30行BIOSは、本家「30行計画」の仕様を履修し、さらに拡張したも
のです。バージョンアップを重ね、より使いやすく、より高機能に、
より安定したものになっています。
2. 注意・制限事項
・PC-9800シリーズ、ーマルモード専用です。
・本プログラムは、メモリ常駐型プログラム(TSR)です。
・ディスプレイによっては、30行表示はできません。
・液晶ディスプレイでは使用できません(98NOTEでは実現不可。た
 だしCRTパックなどで外部ディスプレイにつなげば使用可能)。
・NEC/EPSONのVer3.3以降のDOSで動作します。
・オプションを間違えるとディスプレイにダメージを与えることが
 あります。注意してください(無理な値をオプションで与えなけ
 れば、まずこのようなことはありません)。
・本プログラムはフリーソフトウェアです。著作権等の細かいこと
 は、別項を参照してください。
・サポート、及びバージョンアップの義務は作者にはないものとし
 ます。
・いかなる不具合があっても作者は責任を取りません(本来の98、
 ディスプレイの機能を超えたものをやろうとしているわけです。
 当然、作者の予期せぬことがおきるかもしれません。各自の責任
 で行ってください)。
3. 使ってみる
まず、本ドキュメントを読むにあたって、用語の使い分けをしてお
きます。
・標準モード(通常の98の状態です。30行BIOSは特に処理をしません)
・拡張モード(30行BIOSにより、実現されるn行モードです)
・行間空きモード(通常の98での20行表示を指します)
30行BIOSの詳しい操作方法は、「4. 機能」で述べます。ここでは、
ごく基本的な操作方法にとどめておきます。
3.1. 30行BIOSの組み込み
コマンドラインから次のように入力してください。
A:\>30BIOS -v <Ret>
これで30BIOS.COMがメモリに常駐し、画面は30行表示になります。
UMBにロードする場合、UMBローダやLOADHIGHは必要ありません。自
動的にUMBに常駐します。
* もし、画面が乱れたり、画面の端が切れているようでしたら、デ
 ィスプレイの垂直同期のツマミでうまく映るように調整してくだ
 さい。
 それでもうまく映らない場合は、後述する「5. トラブルシュー
 ティング」を読んでみてください。
 うまく拡張モードに移行したらしめたものです。30行対応アプリ
 ケーションがあれば、その瞬間から30行(n行)で使うことができ
 ます。
3.2. 標準モード←→拡張モード
-pオプションを指定して常駐させておくと、[CTRL]+[f・10]で
「標準モード←→拡張モード」のトグル移動が可能になります。
3.3. 行間空きモードへの移行
[CTRL]+[f・6]で、「行間空きモード←→行間なしモード」のトグル
操作が可能になります。
-hオプションを指定することで、行間空きドット数をーマルの4
ドットから任意に変更することが可能です。
A:>30bios -h18 <Ret> ;行間空きドット数を2ドットにする
(文字高16ドット+行間2ドット)
3.4. 行数の変更
-lオプションで、拡張モード時における行数の変更ができます。
A:>30BIOS -l29 <Ret>
画面が1行減って、29行になるはずです。
4. 機能
30行BIOSの持つ機能を紹介します。各オプションは、「-」をスイ
ッチャとして記述してありますが、「/」でも問題ありません。
また、「-vfa2040l32p」のような連続指定が可能です。
オプションなしで実行した場合、30BIOS.COMと同じディレクトリに
30BIOS.INIがあれば参照します。
オプションがあり、かつ30BIOS.INIがあった場合は、オプション指
定が優先されます。
30BIOS.INIに関しては、別ファイルの「30B_INI.DOC」をご覧くだ
さい(30BIOS.INIを利用しなくても、30行BIOSは使えます)。
4.1. 基本オプション
4.1.1. 開放(-r)
常駐開放は-rオプションで行います。開放時に拡張モードであった
場合、標準モードに復帰させます。
4.1.2. 最小~最大行数の設定(-a)
画面の最小行数と最大行数を指定します。30行で使う場合はこのオ
プションは必要ありませんが、30行以上を表示させるのならば、こ
のオプションで設定する最大行数を指定する必要があります。
-aオプションの後には最小・最大行数をスペースで区切らずに指定
しなければなりません。
アプリケーションが、不用意に画面行数を変更するとディスプレイ
を破壊することがあるため、それを防止するためのオプションです。
デフォルトは-a2430です。
A:\>30BIOS -a2040 ;最小行数を20行、最大行数を40行とし
ます。
(注) -lオプションで指定できるのはこのオプションで指定した範
囲内の数値です。
最大行数は50行で、これ以上の数値を指定すると無視されます。
なお、ノーマルモード用のディスプレイで使用可能な行数は、多く
ても35行程度でしょうから、50行近くの大きな値を設定しても意味
がないと思います。-lオプションで、無理な設定をするとディスプ
レイを破壊(内部のブレーカーを落とす)する危険があります。恐ろ
しいことに本当に壊れることもあるようです。十分ご注意ください。
また、このオプションで指定された値は、30行BIOSの常駐ルーチン
に保存され、30行BIOS対応アプリケーションにより取得されること
があります。必ず自分のモニタで正常に表示できる範囲で設定する
ようにしてください。
マルチスキャンディスプレイの中には、50行表示が可能なものもあ
ります(KM-151など)。チラツキが激しいため、実用度は低いのです
が、98MATEの31kHzモードを利用すれば、40行程度での利用は十分
可能です。
4.1.3. 表示行数の設定(-l)
現在の表示行数を変更します。-lオプションの後にスペースを開け
ずに行数を指定します。-lオプションで指定できる数値は、上に述
べた-aオプションで設定した範囲の数値でなければなりません。範
囲外の数値を指定すると無視します。
なお、-l25で25行にしたときも、拡張モードでの25行ですので、標
準モードとは内部動作が違います。通常の標準モードに戻す時は、
必ず -nオプションを使ってください。
4.1.4. 行間空きドット数の変更(-h)
行間空きモード時における、1行あたりのドット数(ラスタ数)を指
定します。
ラスタ数は「行間空きドット数+1行のドット数(16ドット)」です。
たとえば、行間空きドット数を2ドットにしたい場合は、-h18と指
定します。
なお、標準モードでは、
(行間空きドット数4ドット)+(文字高16ドット)=(ラスタ数20ドット)
になっているので、-hオプションで指定する範囲は、1620程度が
無難です。
4.1.5. 画面モードの保存(-u)/読みだし(-o)
30行BIOSで画面モードを変更するときに、-uオプションをつけると
現在の画面モードを保存します。すなわち、"現在何行表示なのか、
VGAモードか否か"、などという30行BIOSにかかわる属性を保存して
おきます。保存する場所は30行BIOSの常駐部内に確保されているの
で、特に気にする必要はありません。
-oオプションをつけて実行させると最後に保存した画面モードを復
帰させます。保存できる画面モードはスタック状になっており、ス
タックは全部で8段階です。
現在25行モードだとします。以下のように-u,-oオプションを使う
と画面モードを保存していきます。
A:\>30BIOS -l30 -u ;30行に設定、現在の画面モード(25行)を保存
A:\>30BIOS -l32 -u ;32行に設定、現在の画面モード(30行)を保存
A:\>30BIOS -o   ;保存した画面モード(30行)に戻す
A:\>30BIOS -o   ;保存した画面モード(25行)に戻す
単に-uオプションだけを指定して実行した場合は、表示行数を変更
せずに現在の画面モードをスタックに保存する処理のみを行います。
4.1.6. CRT module取り込み(-@[CRT])
CRTモジュールのファイル名を指定し、常駐部に取り込みます。CRT
モジュールは、別パッケージの30MKMD11.LZH中のMKMODULE.COMで作
成することができます。
標準の30行BIOSでは30行表示ができなかった場合、または40行くら
いまで表示させたい場合、自分のモニタに最適なCRTモジュールを
組み込むことで対応可能になります。チラツキを押さえたいときに
も使用されます。
A:>30BIOS -@MODULE00.COM <Ret>
MKMODULE.COMは、本バージョンから大幅に強化されました。詳しく
はMKMODULE.DOCを参照してください。
ファイル名を省略した場合、30BIOS.COMの内部に組み込まれている
デフォルトのモジュールに戻します。
4.1.7. メッセージの色トグル(-$)
30行BIOSのメッセージ表示は、通常エスケープシーケンスを用いた
カラーで表示しますが、このオプションを指定するとモノクロ表示
になります。トグルになっていますので、再度指定するとカラー表
示に戻ります。
4.1.8. CTRL+f・10のパッチ(-p)
[CTRL]+[f・10]を押すことにより、標準モード/拡張モードの移行が
トグルで行えます。すなわち、-!オプションと同じことをします。
ただし、トグル機能を有効にするためには、メモリにいるDOSにパ
ッチを当てなくてはなりません。このオプションを指定するとDOS
にパッチを当てます。
30行BIOSが動く(常駐できる)DOSならば、-pオプションはすべて使
用可能となりました。現在当方で確認しているバージョンは、NEC
版3.1最終版以降とEPSON版3.3(Rel1.05)以降です。当方の知らない
マイナー版があるかもしれません。
4.1.9. コンベンショナルメモリに常駐(-#)
286マシン等でUMBに割り当てられているメモリが遅い場合(拡張ス
ロットに挿す汎用メモリボードなど)、UMBに存在するTSRが頻繁に
制御を奪うものだと、アプリケーションの動作速度が低下すること
があります。このような場合は、30行BIOSをコンベンショナルメモ
リ(メインメモリ)に常駐させた方が速度的にメリットがあります。
Ver1.00から-#オプションを指定することで、UMBの存在可否に関ら
ず、強制的にコンベンショナルメモリに常駐するようにしました。
4.2. 最下行の指定オプション
30行BIOSで最下行の用途を設定するオプションです。通常は最下行
をファンクションキー表示に使いますが、フリーソフトウェアのCW
((C)Appne)を使う場合は、CWのためにファンクションキー表示を抑
制します。
4.2.1. ファンクション表示(-f)
画面最下行にファンクションキーを表示します。
この機能はデフォルトで有効です。
-cオプションとは同時に使用できません。
4.2.2. CW行表示(-c)
最下行をCWのために開放します。
-fオプションとは同時に使用できません。
4.3. 画面モードの指定オプション
30行BIOSには、いくつかの画面モードがあります。これらはオリジ
ナルの30行計画から使われているものをそのまま継承したものです。
初めて拡張モードに移行する際、画面モードの指定をしないと、
-vオプションが指定したものとみなされます(すなわちデフォルト
の画面モードはVGAモードということです)。
4.3.1. 標準モード(-n) 25/20行,400line
98が本来持つ、ーマルモードに戻します。拡張モードから、非30
行計画対応アプリケーションを使うために、一次的に標準モードに
戻らねばならないときに使います。
なお、-l25オプションでも25行に戻るので、表面上は-nオプション
と同じですが、内部処理は拡張モードのままなので、アプリケーシ
ョンによっては動作不具合が起きることもあります。
(-v,-sオプションとは同時に使用できません)
4.3.2. Specialモード(-s) 30/24行,400line
テキスト表示は拡張モードに移行しますが、グラフィックの位置は
中央に表示されたままです。そのため、テキストとグラフィックを
重ね合わせて1つの画面を作っているアプリケーションでは、正常
に表示できません。このようなアプリケーションを使うときは、次
に述べる-vオプションを用いてください。またこのモードでは32
33行以上表示している時にグラフィックが正常に表示されません。
この場合も-vオプションを使用して回避してください。
(-v,nオプションとは同時に指定できません)
4.3.3. VGAモード(-v) 30/24行,480line
グラフィック画面をテキスト画面と合わせてます。このときグラフ
ィック画面の最上位80ドット分が画面最下位に表示されます。グラ
フィックとテキストを合成しているアプリケーションではこのモー
ドを使うべきでしょう。
(-n,-sオプションとは同時に指定できません)
4.3.4. 画面モードのトグル(-!)
-sオプション、または-vオプションで拡張モードに設定していると
き、-!オプションで標準モードに瞬時に戻ります。このオプション
はトグルなので、再度実行すれば拡張モードに復帰します。
4.4. ヘルプオプション
無効なオプション、または-?オプションを指定した場合、簡単なヘ
ルプ画面を表示します。
このヘルプ表示は、現在設定可能な行数を計算して表示します。
30行のとき(-l30)
-s Specialモード (30/24行,400line)
-v VGAモード (30/24行,480line)
35行のとき(-l35)
-s Specialモード (35/28行,400line)
-v VGAモード (35/28行,560line)
*括弧内のフォーマットは
(行間なしの行数/行間ありの行数,グラフィック画面のライン数)
になっています。
5. トラブルシューティング
30行BIOSは、ディスプレイと98本体の能力をスペック以上に引き出
すことで実現されています。当然、通常の使用環境と比べ、トラブ
ルが発生する可能性が高くなります。ここでは、何かトラブルが起
きたときに、それが30行BIOSによるものなのか、それともハードウ
ェア(本体、ディスプレイ)の限界なのかを見極めるため、簡単に説
明します。
5.1. 拡張モードへ移行したら、画面がぐちゃぐちゃになる。
垂直同期が合っていないからです。現在の設定ではデフォルトの30
行環境は残念ながら無理ということです。
・1行ずつ同期が取れるまで行数を減らして(-l29、-l28、…)みて
 ください。
・ディスプレイのどこかにあるツマミをいろいろいじってみて、調
 整してください。
・それでもだめな場合、別パッケージのMKMODULE.COMを使い、CRT
 モジュールを作成すればもしかすると使えるかもしれません。
・MKMODULE.COMを使っても安定した画面が得られない場合は、お使
 いのディスプレイでは30行計画を使用することはできません。
5.2. EE/EXTSでは、ちゃんと表示できたのに30行BIOSだと表示できない。
30行BIOSは、オリジナルの30行計画の上位互換として作成してあり
ます。このようなことが起こる理由は、GDCに与えるパラメータが
オリジナルの30行計画とは若干違うからです。30行BIOSがデフォル
トで送るGDCのパラメータは、三菱製のXC-1498CIIに合わせてあり
ます。
同梱の30BIOS.INIの最後にEXTSが使用しているGDCパラメータを記述
しておきました。コメントアウトを削除すればEXTS互換になるはず
です。
5.2. 画面のチラつきが気になる。
行数を増やしている状態では、白い画面でチラつき(フリッカー)が
目立ちます。30行計画では垂直同期周波数が標準より下がるため、
短残光型のディスプレイではより目立ちます。これはディスプレイ
の機構上、どうしようもありません。対策としては、
・ディスプレイを暗くする。
・MKMODULE.COMでよりチラつきの少ないCRTモジュールを作成する。
この2つしかないと思います。
98MATEを使っている場合は、31kHzのハイリフレッシュレートで起
動することにより、フリッカーの少ない画面にすることができます。
また、マルチスキャンディスプレイを使えば表示可能行数が増える
ことでしょう。
5.3. KEYSPが遅くなった。
KEYSPはVSYNC割り込みを使って、キーバッファにキーコードを送り
込むことで高速なリピートを実現しています。VSYNC割り込みが発
生する間隔が大きくなると、KEYSPのリピート速度も遅くなります。
VSYNC割り込みは画面書換の際に発行されるハードウェア割り込み
ですので、30行計画で画面を480LINEにすると、位置画面を描くた
めにかかる時間は大きくなります。25行表示だとVSYNC割り込みの
発生間隔は56回/secですが、30行表示だと40台まで落ち込みます。
これも機構上、仕方のない部分です。
6. 30行計画対応アプリケーション
30行計画関連のプログラムを使えば、すべてのアプリケーションが
30行になるというわけではありません。アプリケーション側が30行
計画を考慮して作成されている必要があります。
30行BIOSは、オリジナルの30行計画の上位コンパチブルになってい
ますので、"30行計画対応"アプリケーションならば、どれも問題な
く動作するはずです。
市販ソフトの中にもプログラマの方々の好意や趣味によって30行計
画に対応しているものもあります。
30行BIOSは、"30行を実現しようとしているアプリケーションの手
助けをする"ものとして開発されています。このため、30行BIOSの
APIをサポートしているアプリケーションならば、さらに高度な30
行以上(n行)のテキスト環境が実現できるのです。
このように"30行計画対応アプリケーション"は、
1.オリジナルの30行計画に対応したもの
2.上記に加えて30行BIOSに対応したもの
の2つに分けることができます。
1.の30行計画に対応したアプリケーションは、かなりの数になると
思われますが、作者もすべての対応アプリケーションを把握してい
るわけではありません。知っているアプリケーションを以下に記し
ておきます。
・CCT-98III
(株)技術評論社の「CCT-98III」は、販売店で売られているバージ
ョン(3.16)では30行計画対応にはなっていません。しかし、作者
(cancer氏)の手により細かなバージョンアップが続けられ、現在
Ver3.32になっています。Ver3.30以降のCCT-98は、30行BIOSのAPI
を利用しているため、安定した30行環境を構築できます。その他の
30行計画プログラムでは拡張モード画面で使うことはできません。
・VZ-Editor
(株)ビレッジセンターの「VZ-Editor」は、Ver1.57から30行計画に
対応しています。この状態では最大で31行までしか使えません。31
行を超えて使用する場合、単純に行数だけを増やせばよい、という
わけにもいかないような構造になっています。これはパッチを当て
て対応可能です(別パッケージのVZ30BIOS.LZH)。これにより31行を
超える拡張モードでの使用が可能になります。
Ver1.60より、VZ-Editorが30行BIOS対応になったため、安定した30
行環境を楽しむことができます。行間空きドット数の変更など、30
行BIOSの機能をフルに使っているため、PC-9801のMS-DOSでは最高
のテキスト環境が実現されているといえるでしょう。
なお、VZ-Editorは内部で30行BIOSのAPIを呼び出しているため、そ
の他の30行計画のプログラムでは安定した動作はできないでしょう。
・VC-Term Ver1.00
(株)ビレッジセンターの常駐型通信ソフトです。30行BIOSのAPIを
利用しています。なお、VC-Termにも30行BIOSが同梱されています
が、どちらのバージョンでも問題なく動作します。
VC-TermとVzは、連携して使えるようになっています。両プログラ
ムが30行BIOSに対応したことで、拡張モードで安定した通信環境が
実現できます。
・Graphics File Utility Ver1.20 / VIEW Ver1.00
(株)オーツーの発売するファイル管理ツールです。30行BIOS APIに
依存しており、その他の30行計画プログラムでは、拡張モードの動
作はできません。そのかわり「30行であることを意識させない」も
のとなっています。ただし、30行モードが有効になるのはテキスト
モードのみです。テキストモードで起動するためにはGFにオプショ
ン/Tをつけます。
GFは、30行BIOSのAPIを利用して動的に画面モード切り替えを行っ
ています。詳しくは「テキストモード版GF差分」に含まれるドキュ
メントを参照してください。
さらに同社の発売するページャー「VIEW Ver1.10」もテキストモー
ドを装備し、30行BIOS対応になっています。テキストモード対応版
への差分は、上記ベンダ会議にて配布されています。
「NiftyServe FGALPV 会議室2」「日経MIX o2会議」でオーツーの
よるベンダ会議が開催されています。
・MIFES Ver5.1
(株)メガソフトのエディターです。「ざべ(92/10)」誌上で、中尾
昭彦氏によるパッチが発表されています。ただしこのパッチは、行
間なし30行のみしか使用できません。パッチを当てた場所の近くに、
行間空き20行モード用のエリアを見つけましたので、そこに24行用
のパッチをあてることにより、MIFES内部のメニューから行間空き
モードに移行することができるようです。ただし任意の行数で使え
る、というわけにはいきません。このパッチを当てると標準モード
での使用はできなくなります。
・WXII+
(株)エーアイソフトの日本語フロントエンドプロセッサ「WXII」は、
Ver2.53以降で30行BIOSの機能をフルに使うことができます。行間
空きモードでもゴミが出ることなく利用できます。
画面にゴミが出る場合は、WX2??.SYSのオプション/UGを適宜変更し
てみてください。/UG1EA0を付けるとゴミが出にくいようです。
・VJE-β
(株)バックスの日本語フロントエンドプロセッサ「VJE-β」には、
Ver2.5以前のパッチが公開されています。これは高崎氏のVJEP.COM
というものです。
Ver3.0以降では初期の頃のロットを除き、n行に自動対応していま
す。しかし行間空きモードでは使えないようです。
・ATOK6/7/8
ジャストシステムの日本語フロントエンドプロセッサです。
「ざべ(93/01)」上で、市田俊彦氏により発表されています。ただ
し、ATOKにはマイナーリビジョンが多数存在するようで、すべての
ATOKにパッチがあたるわけではないようです。
現在では、市田氏によりさらに改良が進み、まとまれられたパッケ
ージがBBS上で配布されています(AT30_23.LZH)。
同様なATOKのパッチプログラムとしては、坂城氏が作られたTSR版
「APV102.LZH」があります。
・松茸
(株)管理工学研究所の日本語フロントエンドプロセッサです。
当初は未対応でしたが、松茸用のパッチを作成しました。これは、
別パッケージで配布されています。MTKPATCH.LZHとして大手BBSに
登録されています。
・VJE-Pen Ver3.0/3.1
(株)バックスのワードプロセッサです。30行計画に対応しているの
で、拡張モードで使用できます。非公開オプションですが、-30を
つけることで各行数に自動対応します。
・直子の代筆など
テグレット開発の製品も「雅美の献立」上で動作するものなら30行
計画で使えるようです。雅美の献立のシステムファイルである
WWCUTS.SYSの中の「|E1419;使用画面行数」となっている部分を書
き換えます。数字は16進数なので注意してください。
・フリーソフトウェア
さすがに把握しきれていません。30行のみ使えるもの、またはn行
で使えるもの、行間空きモードでも使えるものなど、たくさんある
ようです。
1993年春のVer0.20発表以来、多くのフリーソフトウェアが30行BIOS
に続々対応しています。今後もどんどん増えてくるでしょう。
* 当方で確認した、30行BIOSで利用可能なFSW
 ・FD Ver2.41(A.Idei氏作)
 ・FD Ver2.32+(A.Idei氏作,Argon氏の改変による)
 ・SuperView踊り子(Uka氏作)
 ・xscript-light(Oka氏原作,高崎氏の改変による)
 ・KI-Shell Ver1.72P(K.Ishino,T.Hotta,yuuji,Mr.No氏ら作)
 その他、多くのフリーソフトウェアが対応しています。
8. 謝辞
30行BIOSの開発にあたって、多くの助言とバグレポをくれた、
Artslink la FEMY, rossi's factory BBS, ZOB Station BBS,
ASCII-net(junk.test, pool.salon),日経MIX(try会議)の皆さんに
感謝します。
また30行計画を広めてくれた、Hironon氏、Shinchan氏を始め、多
くの方々に感謝します。
9. 著作権等
以下のことを踏まえた上での本パッケージの転載は自由です。作者
に許諾をとる必要もありません。
・本プログラムはFSW(フリーソフトウェア)です。
・本プログラムの著作権は、luciferが有します。
・本ドキュメントの著作権は、walkerが有します。
・本プログラムを営利目的に使うことを禁じます。
・ダウンロードに際して特別の料金を徴収するネットや、ネットの
 運営維持以外の目的で料金を徴収するネットへの転載は著作権者
 の了解が必要です。
・ライブラリにPDSの名称を使用するネットや、事実上の扱いをパ
 ブリックドメインで行なうネットへの転載は禁止します。
・本プログラムを改良するのは自由ですが、改良したものは個人の
 使用に留めてください。すなわち、改変したものの配布を禁じま
 す。
・パソケ、コミケ等での無断販売・無断配布(有料/無料問わず)を
 禁じます。
・市販品を含む、すべてのソフトウェアへのバンドルも承っており
 ます(要連絡)。
・本ドキュメントで出てきた各アプリケーションは、各社の登録商
 標または商標です。
10. 連絡先
 なお、ご質問・ご要望がある場合は、下記まで。
日経MIX lucifer, walker
NiftyServe GEH01147(walker)
ASCII-NET net30507(lucifer), net22764(walker)
30bios.com (C)lucifer
30bios.doc (C)walker
[END OF "30BIOS.DOC"]